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「ビジョンの実現」を最優先できる環境なんて、ないと思ってた

入社前は「ビジョンを実現するためなら何をしてもいい」と言われていたはずが、いざ働きはじめたら目標数字を追いかけるだけの日々を送っていたというケース、あると思います。

会社経営における数字の意味は理解していても、期待と現実のギャップが大きいとどこかモヤモヤしてしまいますよね。

しかし、私たちピースオブケイクは少し違います。

会社としてのミッションを達成するためであれば、ポジションを越境した仕事にも積極的にチャレンジできるし、意思決定も早い。経営陣と同じ目線で仕事に打ち込める環境があります。

今回の#noteのみんなでは、入社直後から「テクノロジーでnoteを誰にとっても居心地のいい空間にする」という重要ミッションに取り組むエンジニアの石坂さんを中心に、デザイナーの沢登さん、ディレクターの玉置さんに、ピースオブケイクでの働き方について話してもらいました。

後戻りできるなら、とりあえずやっちゃえ

ー石坂さんが今取り組んでいる仕事について詳しく教えてください。

石坂:ざっくりいうと、noteを「居心地のいい街」にしていくための仕組みづくりです。

noteのようなユーザー投稿型のプラットフォームっていろんな表現ができる反面、興味のない作品、もっと言ってしまえば自分とは真逆の考え方のクリエイターの作品に触れる可能性もあります。せっかく生み出した作品に否定するようなコメントがつくこともあるでしょう。

ただ、会社としては「表現は自由であるべき」という前提があります。そのうえでユーザーが居心地よくいられるための施策、たとえば映画の年齢制限指定のような志向によって住み分けられる仕組みをカスタマーサポートチームと一緒につくっています。

派手じゃないし、少しイメージしづらいかもしれないけど、noteの規模拡大に比例して最近重要度が上がってきているミッションのひとつです。

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石坂優太(いしざか・ゆうた)/ エンジニア。大手メーカー、人材系ベンチャーなどを経て、2019年5月にピースオブケイクへ入社

ー入社して3ヶ月(※取材当時)で、ですか?

石坂:実は、これが入社して最初の仕事なんです。普通、入社後の仕事って環境に慣れさせる意味も込めて短納期の仕事をどんどん回していく印象が強かったんですが、入社して1週間くらいで「石坂さん、この案件にアサインしますね」と言われました。

このプロジェクトに入るエンジニアは僕ひとりなので、ちょっと驚きましたね。入社間もない人間に任せる規模じゃないし、noteの世界観を担保していく息の長い責任のある仕事だったので。個人的にはいろいろ口を出されるよりは任されたほうがやり甲斐を感じるタイプなので全然構わないんですけど、逆に「ちゃんと教えてくれよ」というタイプの人は辛いかもしれないですね。

沢登:そうですね。僕も今までトップダウンで仕事をおろされたことはまずありませんでした。プロダクトオーナーでもある代表の加藤が立てる旗に向かって、みずからの裁量でプランニングしています。

今まで規模の大きい会社に在籍したことがないのでわからないのですが、よく聞くような「承認に何ステップもあって……」や「リリース前にABテストを必ずやって……」といったプロセスやルールはほとんどありません。とにかくリリースして、反応を見て、それでジャッジするやり方なので、スピード感はかなり早いと思います。

玉置:わたしたちが掲げるValueのひとつにも「まず素早く試そう」というものがあります。やってみないとわからないことってたくさんあるじゃないですか。

「後戻りできるなら、まずはやってみよう」というのが決裁の際によく言われることです。代表の加藤もCXOの深津も良いと思ったことに対してはジャッジが早いですね。

沢登:意思決定の遅さやウォーターフォール式の仕事の進め方にモヤモヤしていた人が入社するとカチッとハマることはあると思いますね。

「クリエイターファースト」で考えよう

ーそうなると、自身の判断力やサービスへの理解度が重要ですが、そのあたりはどのように身につけたんですか?

石坂:僕の場合は、もともとnoteが好きでした。世の中に出ているピースオブケイクに関わる記事はぜんぶ読んでいるくらいだったので、理解はできていたと思います。入社してギャップに感じることもなかったし。

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沢登達也(さわのぼり・たつや)/ デザイナー。Web制作とサービス系制作の2社の制作会社を経て、2018年1月にピースオブケイクへ入社

沢登:逆に、驚いたことってありました?

石坂:個人的に一番驚いたのは本当にコンテンツが好きな人たちが集まっていることでしたね。

同規模のスタートアップだと「ビジネスがんばるぜ!」みたいな人が多いイメージがあるのですが、ピースオブケイクの場合は元書籍の編集者で大のガジェット好きの代表・加藤を筆頭に、クリエイター脳でコンテンツが好きで仕事しているような人ばかり。

同時に目標も違うんです。たとえば典型的なtoBのビジネスモデルだと売上がKGIになりますが、ピースオブケイクはそういう感じじゃないんですよね。売上というよりもビジョンにに紐づいた「どのくらい創作が始められているか」とか「どのくらい続けられているか」が指標になっている。

玉置:もちろんピースオブケイクとしては、noteで有料記事が読まれれば読まれるほど売上につながるのですが、そのために手数料の高い定期購読を勧めたり、売上につながる数字を取りにいくための施策をとったりすることはありません。

クリエイターの方から「記事がものすごくバズって僕は嬉しいけど、無料だし、ピースオブケイクさんとしてはどうなんですか?」と聞かれたこともあります。確かに無料記事を公開して、それがすごく読まれても直接の利益は我々にはないんですね。

ただ、僕らがやるべきは「クリエイターが創作活動を続けるためには、noteにどんな仕掛けがあるといいのか」を追求すること、そしてより多くの人に使い続けてもらえるかが大事なのかな、と思っています。

だから、そう言われたときには「売上は気にしないでください」と伝えています。Valueの「クリエイター視点で考えよう」にもつながる話ですね。

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玉置敬大(たまおき・たかひろ)/ note ディレクター。ベンチャー企業で営業、Webディレクター、ユーザーサポートなど幅広い業務を担当。その後Webマーケティング会社へ転職した後、2016年5月にピースオブケイクへ入社


石坂:結構特徴的だと思いますね。前職では一応経営レイヤーに近いところで働いていたのでわかるんですが、ビジョンを掲げて実現を目指す会社はたくさんあれど、実際に体現することはすごく難しい。でも、体現できているからこそギャップが生じないんだと思います。

ーとはいえ、「売上」はある意味経営陣との共通言語的な意味合いもあります。「クリエイター視点」という抽象度の高い概念だとコミュニケーションに齟齬が生じることはないんですか?

玉置:ほとんどありません。我々は毎週社員みんなが集まる全体会をしているんですが、かならず加藤が話す時間があります。そこではコンテンツ界隈の最新の動きや、noteが目指すことについて社員に共有する場になっているんですね。そこでコミュニケーションの齟齬が発生しないようにベクトルを整えているような感じもします。

加藤も深津もnoteのヘビーユーザーですし、ほとんどの社員がアカウントを保有しています。強制しているわけじゃないんですけど、それぞれが好きに記事を書いていますね。

石坂:経営陣も僕らも「noteへの想い」と「知名度問わずクリエイターへの尊敬と活躍を後押ししたい気持ち」が土台にあるわけです。だから、売上のようなわかりやすい指標がなくても、コミュニケーションに齟齬は生じない。普段の意思決定に納得できなかったり、違和感を覚えたり、ということはありませんね。

沢登:「自分ごと化」できるプロダクトなので、アイデアもたくさん生まれるし。

玉置:深津は突然「noteお茶会」を企画して、ヘビーユーザーのみなさんとnoteについて話し合っていました。全員が初対面ではあるんだけど。

そうやってユーザーのリアルな意見やサービスの肌感をきちんと認識できているからこそ、意思決定にブレがないんでしょうね。

僕らも時々、noteのユーザー同士の活動、たとえばnoteカメラ部という非公式の部活があるんですが、そこに参加したりすることもあります。それぞれが共通の理念や意識をもった状態でユーザーと接することで出るアイデアとかもありますね。

大企業やスタートアップでも制約の多い環境にいた方だと、一気に解放されて何をすればいいのかわからなくなるかもしれませんが、「会社のため」「ビジネスのため」というよりも「社会のため」という視点でいれば解消できるのではないでしょうか。

“何かしらのオタク”ならきっと活躍できる

ーお三方が考えるピースオブケイクで活躍する人材の共通項って何ですか?

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石坂:やっぱりnoteが好きな方はすんなり馴染める気がしますね。僕も入社前から全部チェックしていたので、玉置さんも沢登さんも知っていましたし(笑)。

玉置:そうなの(笑)? たしかに社員はほとんどnoteで自己紹介書いているし、社内の雰囲気もつかみやすいかもしれないですね。

沢登:社内の雰囲気といえば、コンテンツ好きが多いですね。映画やゲーム、写真、登山……「デザイナー」や「エンジニア」といったメインのジョブにプラスして、結構深掘りできる趣味を持っている人が多いと思います。エンジニアのなかには暇さえあれば自動販売機を探す旅に出ている人もいて。

玉置:最近noteに公開したところ反応がよく、水を得た魚のように生き生きしています(笑)。

石坂:最近は、部活動も活発で、チャンネル数も数え切れないぐらいです。ユニークなものだと、タワーマンションに憧れた社員たちがつどう「タワマン部」があります。CTOの今(こん)が部長のような活動をしていて、その影響からnoteで「タワーマンション」について書かれた記事も積極的にサポート(※書き手に記事の対価としてお金を支払う機能)しているんですよ。

今しかり、社内にはいろんなジャンルのコンテンツ好きがいるから、それぞれ推しのクリエイターがいるし、シェアやサポートもしている。結果として、いろんなクリエイターが発掘できるため、noteがより多様なコンテンツを受け入れる器になってきているんだと思います。

玉置:だから、ひとつのコンテンツに対してすごく専門的というか、ある意味オタク的な人を迎えたいですよね。たとえば音楽のジャンルであれば、地方遠征どころか海外遠征もしてしまうような。そのくらいコンテンツへの想いが強い方だとマッチすると思います。

沢登:そういえば、最近福利厚生のひとつとして「コンテンツ購入補助」というものができたんですよ。月5000円が支給されるので、コンサートや漫画、もちろんnoteなどのコンテンツを購入できる。コンテンツ購入を通じて、クリエイター支援を推進しようとしているのは、ピースオブケイクっぽいなと思いますね。

玉置:オフィスにある書籍の量もすごいんですよ。壁一面にびっしり書籍が敷き詰められていて。もともと代表の加藤が出版社で働いていたので、カルチャーは確実に受け継がれているように思います。

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沢登:イベントも毎日のようにやっていますからね。ジャンルも料理、メディア、写真と本当に多種多様。ライブや映画の上映会をやったこともありました。基本的には社員もそのイベントに参加できますし、インプットしようと思えば無限に得られる環境だと思います。

ー「語れる趣味」や「仕事以外のライフワーク」がある方にもワクワクできる環境があるということですね。興味をお持ちいただけた方は、ぜひ募集職種一覧をのぞいてみてください。それでは、石坂さん、沢登さん、玉置さん、ありがとうございました!

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Text and Photo by 田中嘉人

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