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noteと文藝春秋は資本業務提携しました。未来を担うクリエイターをデジタルと紙の両面で発掘・育成します

note株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:加藤貞顕、以下note社)は株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区、社長:中部嘉人、以下文藝春秋社)を引受先とする第三者割当増資を実施し、資金調達と資本業務提携契約を締結しました。

本提携により両社共同でクリエイターの発掘と育成、コミュニティの創出や各種イベントの共催など、クリエイターの活躍の場を広げ、note社の「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」ミッションの実現に近づけていきます。また両社社員の知識や技術習得を目的とした、社員交流も行なう予定です。

資本業務提携の概要

noteのサービスがローンチされた2014年4月7日。創業者の加藤は約100年前に作家・菊池寛が創刊して多くのクリエイターを世に送りだした雑誌「文藝春秋」の立ち上げとなぞらえて、生まれたばかりのサービスへの思いをつづりました。

その昔、菊池寛というクリエイターが、クリエイターによるクリエイターのためのメディアがほしいということで「文藝春秋」という雑誌を立ち上げました。そして、たくさんのクリエイターが集い、作品を発表しました。

雑誌を続けていくと、作家ごとの作品がたまっていきます。それらをまとめたのが単行本、つまり「本」です。「文藝春秋」からは、すばらしい本がたくさん生まれました。紙の時代は、クリエイターを集めたメディアとして雑誌があり、個人のためのメディアとして単行本があったのです。(加藤貞顕のnoteより

それから5年半、2019年11月には「文藝春秋」が初のデジタル定期購読サービス開始にともない、サイト構築のパートナーにnoteを選択。「文藝春秋digital」が誕生しました。

単にコンテンツをnote上で販売するだけではなく、noteで活躍するクリエイターを「文藝春秋」本誌の書き手に迎えたり、共同イベントを開催したり、noteというプラットフォームの住民たちと「文藝春秋」の関わりは深まっていきました。

そこから、さらに約1年。「クリエイターによるクリエイターのためのメディア」をつくる、と同じものを目指して始まった両社の関係をさらに強めて、さまざまな取り組みを行うために資本業務提携をすることになりました。具体的には以下のようなことを共同で進めていく予定です。

1)クリエイターの発掘と育成
文藝春秋社の編集者とnoteディレクターらが定期的に情報交換を行い、出版文化の未来を担う有望な人材の発掘と育成を行います。また、note上でデジタル文芸賞・新人賞その他のコンテストを共同で実施することも目指します。

2)新たなコミュニティの創出やイベントでの協業
両社のネットワークや技術および知見を持ちより、クリエイターと読者・視聴者・観客等が相互に交流する新たなコミュニティを構築したり、イベントを共同開催します。

3)社員交流の実施
文藝春秋社がデジタル面における技術・知識を習得し、note社が書籍や雑誌の編集技術を習得することを目的として、両社でそれぞれの社員が勤務する「社員交流」を実施します。

4)新規事業に向けての展開
両社は、民間企業や公的機関に対しての有償サービスの提供など新規事業のための意見交換を行います。


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株式会社文藝春秋 社長 中部嘉人氏コメント

文藝春秋は、作家の菊池寛が「人に頼まれて物を言うのではなく、自分で考えていることを自由な心持ちで言ってみたい」と思い、立ち上げた雑誌から始まった出版社です。創業から約100年、常に新しいことに挑戦しながら今日まで歩んできました。この度のnote株式会社との資本業務提携も新たな時代に向けたひとつの挑戦です。

noteは全てのクリエイターのためのプラットフォームとして誕生したと聞いています。その成り立ちは、菊池寛が創刊した雑誌「文藝春秋」にきわめて似ています。書き手の存在なくして出版文化は成り立ちません。未来を担う書き手(クリエイター)を発掘し育成する――noteはそうした私たちの志を共有する心強いパートナーだと考えています。

出版業界では今、プリントメディアとデジタルメディアの垣根がなくなりつつあります。プリントメディアで活躍していた書き手はデジタルメディアで発信し、デジタルメディア出身の書き手はプリントメディアに進出する。「デジタルはプリントの対抗軸」と考えられていた時代は終わり、今やコンテンツは両方の空間を自由に行き来しているのです。読者一人ひとりが自分に最適なフォーマットでコンテンツを楽しめる時代になったとも言えるでしょう。
 
文藝春秋が新たな時代に適合し、この先も読者にずっと良質なコンテンツを届けていく上で、noteとの協業は大きな効果をもたらすと信じています。ともに出版文化の新しい価値を創造していければと思います。

note株式会社 代表取締役CEO 加藤貞顕コメント

ネット時代におけるクリエイターのありかたは、どうなっていくべきなのか?

いまからちょうど9年前の創業時、この問いをずっと考えていました。

その時に参考にしたのが、菊池寛が行ったことです。彼はクリエイターによるクリエイターのためのメディアである『文藝春秋』をつくり、それを支える会社・文藝春秋社を創業しました。そこから、数々のスターと、数々の作品が生まれてきました。この100年間で出版業界がはたしてきた文化的な力は、日本だけでなく世界にまで届くようになりました。

わたしたちがやっている事業は、それを現代でやったらどうなるのだろうか?という仮説と、その課題解決の試みだと思っています。

今回、文藝春秋社と提携させていただくことは、たいへんうれしく、光栄なことです。伝統ある出版社にしかできないことと、わたしたちが得意なこと、両者の強みを生かして、だれもが創作をはじめて続けられる未来をつくっていきたいと思います。

株式会社文藝春秋

大正12年、作家・菊池寛が創刊した雑誌「文藝春秋」は、太平洋戦争後、伝説の名編集長・池島信平によって〝国民雑誌〟へと成長。企業としての文藝春秋は、雑誌から書籍、文庫、新書へと順調に事業の幅を広げ、真に個性ある版元として、出版界に確固たる存在感を示しています。社創立100周年を目前に、活字からデジタルへと、表現の舞台が広がる現代にあっても、「自由な心持」で語りたいという創設者のスピリットは、文藝春秋のDNAとして脈々と受け継がれています。

「文藝春秋」「オール讀物」「文學界」「週刊文春」「別冊文藝春秋」「CREA」「CREA Traveller」「Sports Graphic Number」「Number PLUS」「Number Do」「週刊文春WOMAN」の発行、 単行本、文庫、新書、全集の刊行、「文春オンライン」等のウェブ・メディア配信、電子書籍事業などの事業を行っています。

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