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みんなが語った本ランキング2024。トップはシリーズ累計100万部突破の『成瀬は天下を取りにいく』
noteに感想がたくさん投稿された書籍を集計した「みんなが語った本ランキング2024」を発表します。トップは、シリーズ累計100万部を突破した青春小説『成瀬は天下を取りにいく』。
本ランキングは、読者が思わず語りたくなった本を浮かび上がらせるために、noteの公式お題「#読書感想文」と作品名のハッシュタグをつけて期間内に投稿した人数を集計しています。以下、ランキングの詳細です。
※公式お題は、クリエイターが記事を書く際のテーマやアイデアのヒントとして、note運営が提供している投稿企画です。
みんなが語った本ランキング2024
第1位:成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈著・新潮社)
第2位:傲慢と善良(辻村深月著・朝日新聞出版)
第3位:なぜ働いていると本が読めなくなるのか(三宅香帆著・集英社新書)
第4位:正欲(朝井リョウ著・新潮社)
第5位:嫌われる勇気( 岸見一郎 / 古賀史健著・ダイヤモンド社)
第6位以下には『コンビニ人間』『東京都同情塔』『さみしい夜にはペンを持て』『百年の孤独』『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』が続きます。ランクインした書籍に関して、noteに投稿された話題の読書感想文をご紹介します。
1位に輝いたのは、滋賀県大津市を舞台にした青春小説『成瀬は天下を取りにいく』。中学生の成瀬は「閉店間近の百貨店に通い詰めて中継に映ろうとする」「M-1に出場する」「自分の髪で壮大な実験をする」など、突飛な行動で周囲を巻き込みながらも成長していきます。
2024年には本屋大賞を受賞し、シリーズ累計100万部を突破した同作。地方都市を舞台に、悩まずまっすぐに生きる成瀬の姿に、大人になる過程であきらめてきた純粋さを思い出し、そんな存在がそばにいてほしかったと憧れる読者の深い共感を呼びました。
第2位は、辻村深月さんによる恋愛ミステリー小説『傲慢と善良』。マッチングアプリで出会った2人が婚約した直後に、彼女が失踪することで物語が始まります。彼女の過去や嘘が明らかになり、2人がそれぞれの「傲慢」と「善良」に向き合いながらもがいていく様子は、婚活市場や男女の価値観をリアルに描いていると話題になりました。累計発行部数は100万部を突破し、2024年には藤ヶ谷太輔と奈緒のW主演で映画化もされ、さらに注目を集めています。
3位にランクインしたのは『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』。著者自身の経験と労働史や読書史をひもときながら、全身全霊で働く現代社会が、ノイズとなる読書を排除していると語る本書は、2024年に「書店員が選ぶノンフィクション大賞」を受賞。仕事と趣味の両立に悩む多くのビジネスパーソンの共感と議論を巻き起こしました。
<ランキング概要>
集計期間:2024年1月1日~2024年12月31日
集計対象:note公式お題「#読書感想文」と作品名のハッシュタグをつけて、期間内に投稿した人数を集計
発信でエンタメ体験をより豊かに。考察や感想を書く文化の広がり
本の感想は、noteでの人気コンテンツのひとつです。2024年に「#考察」や「#読書感想文」のハッシュタグを付けて投稿した方の人数は、それぞれ前年の同期間と比較して1.3倍、1.2倍に増加しました(※)。
これは、単に本を読むだけでなく、その魅力や内容を深掘りして広めたい読者の欲求の表れと言えます。
note上での投稿は、閲覧数による広告収入が書き手に発生しません。そのため、自分が見た作品を語りたいという純粋な動機による投稿が生まれやすい環境です。
読者は他者の感想や考察を通じて、自分との解釈の違いを楽しみ、共感する相手を見つけることができます。これからも、noteはみなさんの生活を豊かにする読書体験が盛り上がる後押しをしていきます。
※2023年1月1日~12月31日と、2024年1月1日~12月31日の期間を比較