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デザインレビュー、もう迷わない!noteが大切にする3つの視点

プロダクトの開発やカイゼンを行う際、そのデザインが最適であるのか、レビューを受けることはとても大切です。

一方で、「一体、誰にどの観点でレビューをもらうべきか」は意見が分かれるテーマではないでしょうか。

noteでは、「デザインはデザイナーだけのものではなく、社内の全員が意識し、考えていくもの」という考えから、デザイナー以外のメンバーがレビューをする機会も少なくありません。また、CDOやCXOなどの経営陣からレビューをもらう機会も多く、アドバイスはさまざまな機能に反映されています。

デザイナー」「デザイナー以外のメンバー」「CDO・CXO」がそれぞれどんな視点でレビューを行なっていて、何を大切にしているのか。過去のレビュー実績から抽出した、noteならではのポイントを具体的な事例とともにご紹介します。


デザイナーがレビューで大切にしていること

①デザインで解決するための最適解か

デザイナー同士でレビューを行う際、意識していることの一つ目は、その方法が「デザインで解決するための最適解になっているか」ということです。

もちろん前提として、そもそもの仕組みや機能など、デザイン以外で課題を解決した方がいい場合もあります。そんな時は、デザインだけに縛られない、フラットな視点を持つことも大切です。

その一方で、デザインで解決できることに対して最適なアウトプットを生み出すのが、デザイナーの大事な役割のひとつ。

noteに所属する同じデザイナーでも、得意としている領域は異なるため、意見を出し合い、最適解に近づけるようにレビューを行なっています。

②デザインシステムに則しているか

noteには、2021年8月から開始したデザインシステム「Palette」があります。

レビューを行う際には、このデザインシステムの考え方にのっとっているのかもチェック。具体的な施策に当てはめてレビューし合うことで、デザイナー同士の認識のすり合わせにもなっています。

③ミッション・ビジョン・バリューに沿っているか

直接プロジェクトに関わっていないデザイナーの視点からのレビューで、改めて客観的な視点の気づきを得ることもあります。

noteでは、「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というミッションと、それを実現するためのバリューを大切にしています。そのため、それに沿った施策になっているのかもレビューの際に確認しています。

非デザイナーメンバーが求める3つの視点

noteのデザイナーは、PMやエンジニア、ディレクター、マーケターなど、さまざまなメンバーと一緒に仕事をしています。

デザインのプロフェッショナルであるデザイナーでも、デザイナー以外のメンバーからのレビューで気づきを得ることも少なくありません。

ここからは、非デザイナーが特に見ている、レビューの3つの視点をご紹介します。

①施策の目的に適っているか

開発プロジェクトやクリエイター向けの企画を推進するメンバーは、施策全体を見ながら目的に適っているかを意識し、レビューをしています。

検討を進めていくと、本来の目的とはずれた方向に議論が進んでしまうこともあります。そんな時には、当初の目的や目標に立ち返り、プロジェクトを俯瞰して意見を出すことも大切です。

②KPIにインパクトが出そうか

施策にはそれぞれ、達成したいKPIがあります。

KPIへのインパクトを考えながら、デザインのプロフェッショナルであるデザイナーと一緒に、もっともいい落としどころや優先順位を検討しています。

③ひとりのユーザーとしてどう感じるか

「デザインはデザイナーに任せる」のではなく、ひとりのユーザーとしてデザインや動線について感じたことを、率直にレビューすることもあります。

また、社内にはクリエイターと日々やり取りをしているメンバーも多いので、その声を届けることも。デザイナー以外のメンバーの声から、新しい施策も生まれています。

CDO・CXOがレビューする3つのポイント

note社ではCDOに宇野さん、CXOに深津さんと国内では珍しいふたり体制をしいていて、デザインは成長の源泉だと強く考えている会社です。

もちろん、デザインについてレビューを受ける機会も多く、社内のメンバーの学びが多い環境です。
レビューの観点は施策の内容によって多岐にわたりますが、ここでは特に重要な3つのポイントをご紹介します。

①おおきな視点で考えているか

noteが大切にしているバリューのひとつに、「おおきな視点で考えよう」があります。

一部の課題を解決することを目的にデザインをすると、noteというプロダクト全体の設計に沿わなくなってしまうことも。

小さな機能やカイゼンでも、おおきな視点で考えた時にどんなどんなメリットやデメリットがあるのか。CDOやCXOは、より大きな、中長期的な視点で俯瞰してレビューをしています。

②すばやく試せるか

「すばやく試そう」というバリューは、noteの社内でもっともよく聞くバリューかもしれません。

新たな機能を実装する際は、時間をかけて検討することが大事な場合もありますが、スモールスタートですばやくリリースした方が結果的にいい場合もあります。

スピード感を持った開発・カイゼンを続けるためにも、noteではこの視点を大切にしているのです。

▼新機能をすばやく実装するまで

③クリエイター視点で考えているか

noteは、クリエイターの皆さんの創作を支えるサービスです。だれもが創作をはじめ、続けられるようにするためにも、常にクリエイターの視点で考えることを一番大切しています。

デザインや施策そのものがクリエイターの損失につながっていないか。創作に集中する上での邪魔になっていたり、クリエイターの作品に手を加えてしまうような構図になっていたりしないか。レビューでも、とても重視しているポイントです。

noteで実際に行われたレビュー事例3選

①新機能の利用体験、レビューをお願いします!

記事をポイントで購入できる新機能のリリースにあたって行われたこちらのレビュー。
このページ単体として違和感がないかだけでなく、閲覧する端末によってどのような影響があるのか。また、note全体の大きなルールにのっとっているのかといった視点からコメントがありました。

レビューを受けて、以下の2点を修正し、リリースに至りました。

画面のビフォーアフター画像

今回のレビュー

  • モバイルファーストを意識して、チェックボックスをスイッチに変更

  • ポイント数表記はnote全体の表記にあわせて右寄せで統一する

②あれ?よく見たらこれ、ルール化した方がいいですよね?

2024年4月に、サービス10周年を迎えたnote。長年運営していく中で、表記の揺れが生まれてしまうことがあります。例えば、これは「もっとみる」という文言がさまざまなパターンで生まれてしまっていたケース。

「もっとみる」「もっと詳しく」「もっと読む」など、さまざまな表記が存在している様子

こうしたケースの再発を防ぐため、気づいた人が積極的に提案し、ルール化しています。デザインシステム「palette」に照らしながら検討し、決まった内容を明文化することで、同じ表記揺れが発生しないようになっています。

デザインシステムで「もっとみる」の表記ルールを定めた画像
他の表記ルールのトンマナにあわせて、「もっとみる」に

今回のレビュー

  • 明確でない表記はルール化し、デザインシステムで管理する

③このページにつめこみたいことが、たくさんあるんです!

ユーザーが記事を公開した際に表示される画面に表示される、キャンペーンについてのご案内。ユーザーが迷わないように、ちゃんと伝わるようにと考えすぎた結果、情報がモリモリになっています。

そこで、本当に必要な情報を整理。不要な表記の見直しを行いました。

画面のビフォーアフター。文言をシンプルにし、内容が伝わりやすくなった。

今回のレビュー

  • 要素を極力シンプルに

  • 一番伝えたいことが最初に伝わるように

  • できるだけ高さを抑える

  • テキストもできるだけ短く

今回ご紹介した事例以外にも、日々行われている数えきれないほどのレビューをもとに、noteはつくられています。クリエイターのみなさんにとって使いやすく居心地のいいプラットフォームとなれるよう、今後もデザイナーをはじめとした全社員で取り組んでいければと思います。


最後になりますが、noteではプロダクトデザイナーを積極採用中です。
気軽にお話を聞いてみたいという方には、noteのカジュアル面談も実施していますので、お気軽にエントリーをお願いします。

noteのデザインやデザイナーについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。


今回のバリュー

クリエイター視点で考えよう / Creator First
クリエイティブというのは、ある状況に対して、前向きに楽しく問題を解決しようとする姿勢を指します。どんなに困難に見える課題でも、クリエイティブに解決する糸口は必ずあります。note株式会社のメンバーはそれを追い求めます。

おおきな視点で考えよう / Think Big
さまざまな課題に出会ったときに、短期的なことにとらわれずに、長期的な視点と顧客視点を持って、大きな視点で考えるようにします。売り上げも利益も、サービスに持続可能性をもたらす燃料にすぎません。自分自身と、家族、友人、そして社会に誇れる仕事をしよう。

すばやく試そう / Try First
新しいことに取り組む時、まず、すばやく、小さく、試すことからはじめます。大きな問題は分割し、議論が長引きそうなときには、どんどん手を動かして、動くものを前に議論します。大事なのは事業を具体的に前にすすめることです。

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