創作大賞2024、応募総数は過去最多の5.2万件超!選びぬかれた受賞作を発表します
noteは、創作大賞2024の受賞作品を10月25日(金)に発表しました。創作大賞は、協賛メディアと共に未来のスター作家の輩出を目指す日本最大級の創作コンテストです。第3回となる今回は21のメディアが協賛し、小説やマンガ、エッセイ、レシピなどさまざまなジャンルで作品を募集。2024年4月23日から7月23日の3ヶ月間で、前回の約1.5倍となる52,750作品の応募が寄せられました。
審査員による選考の結果、各協賛メディアによる編集部賞14作品と入選25作品などの受賞が決定しました。受賞作品は賞に応じた副賞が授与され、協賛各社と書籍化・映像化などを目指します。
結果発表記事:
協賛メディア・noteからの総評
朝日新聞出版
ヱリさんの『大阪城は五センチ』に編集部賞を授与しました。昨年より参加していた「エッセイ」「ミステリー小説」「恋愛小説」「お仕事小説」に加えて、「漫画原作」「創作漫画」「コミックエッセイ」部門の選考にも参加しました。入選作に推薦した作品が7作品もあったのですが、推薦した作品はどれも、こんな加筆をしていただけたら書籍化ができるのではないかと選考に関わった編集者の編集魂を刺激する内容で、多様な書き手による作品に出合えるのは創作大賞ならではだと感じました。
オレンジページ
今年は入賞として2作品を選出させていただきました。予想をいい意味で裏切る食の切り取り方、日常の何気ない風景のなかでハッとさせられる発見、生きづらい世の中でもがく人間の生きざまなど、新しく刺激的なクリエイティブとの出会いが印象的でした。「note」とは、編集者が介在しない才能のワンダーランド。来年もクリエイターのみなさまのパッションに期待したいと思います。ありがとうございました。
角川ホラー文庫
藍上央理さんの『完璧な家族 首縊りの家』を角川ホラー文庫賞とさせていただきました。「家の秘密」を探っていく過程にスリルがあり、飽きさせない展開で次々に驚きが炸裂する作品です。来年、角川ホラー文庫から刊行予定ですので楽しみにお待ちください。審査した作品の傾向について申し上げると、幅広いテイストの作品に出会えたことは嬉しい驚きでした。これはnoteという場所の持つ特性だと思います。一方、受賞に至らなかった作品に関しては、「既視感」を覚えるものが多いように感じました。書籍化する作品については、どこかに「新しさ」が欲しいと思います。次回に期待しております!
タテスクコミック編集部
漫画に関しては、オリジナルとして大変魅力的な作品が多く、著者の実力・将来性を感じさせられました。一方、漫画・漫画原作ともに共通して、テーマ・ジャンル・演出的に必ずしも縦スクロールコミックに向かない作品が多く、結果的には編集部賞の該当作なしとさせていただきました。全体的に作品のクオリティは高く、創作大賞の今後にさらなる期待を寄せています。
メディアワークス文庫
昨年に続いての参加となりますが、今年もnoteという場ならではの発想や表現に触れられる機会となり、楽しみながら選考をさせて頂きました。
残念ながら今回は編集部賞の該当作はありませんでしたが、きらりと光る可能性を感じた2作が入賞となりました。選考では多岐にわたるジャンルを拝読しましたが、しっかりとテキストや漫画の向こうに存在する読者を意識した作品には、「おっ」と感じることが多かったです。
また次回、新たな才能に出会えることを楽しみにしております。
光文社
ミステリー部門の候補作には設定の面白さを感じる力作はあれど、物語の展開に矛盾が感じられたり、謎解きにあと一歩驚きの要素が必要な作品が多かった印象です。ホラー部門の候補作には「怖さ」が際立つ作品、表現力の高さを感じる作品が多く評価できると感じました。ただし、全体の統率が取れていない作品があり惜しいと思われました。書き終えた後に時間をおいて読む、推敲することを徹底すれば、さらにレベルアップするはずと考えます。
週刊少年マガジン
審査に参加させていただき、誠にありがとうございました。ご自身の主張や思想をのびのびと描いてらっしゃる作品が多く、大変楽しませていただきました。その中でも「読み手の感情を大きく動かそう」という意思が込められた作品が、特に光って見えました。『こっくりさんが廃れすぎて暇を持て余す狐たちのおはなし』の可愛さに、『絶対信じない』の熱さに、それぞれ心を打たれました。ご参加いただいた全クリエイターの皆様、面白い作品を読ませていただきましたことを感謝いたします。
少年ジャンプ+
今回ジャンプ+編集部は、漫画作品に関わる3部門で審査に参加させていただきました。全体としては、現実世界をベースにした、感情描写が丁寧な作品が多かった印象です。そんな中で編集部賞に選出した『不老不死の宇宙人と仕事をする人間のおはなし』は、「想像力」という点で一歩抜きん出ていたように感じられました。現実を鋭く観察する力と、創作の中で大きく飛躍させる力、その双方を養いながら、あなたにしか描けない作品に挑戦していただけたらと思います。
マンガMee
ジャンルや媒体に縛られない、良い意味で自由な作品が多い印象を受けました。どの部門も書き手の色が強く出ており楽しく読ませていただいた一方、読者層を想定しづらい作品も散見されました。その中で、独自性のある演出と題材をベースにしつつ、女性の共感を集められるモノローグとキャラクターを巧みに描いた作品を編集部賞として選出させていただきました。この度はたくさんの素敵な作品を読ませていただきありがとうございました。
主婦と生活社
この度、創作大賞の審査に初めて参加させていただきました。今回はレシピ、コミックエッセイ、ホラー小説の部門で入選候補作品を選出しましたが、読み応えのある作品の多さに驚いた次第です。作者ならではのご経験を作品化しているコミックエッセイで感じたのは、エピソード自体はとても興味深いのですが、イラストのタッチにオリジナル性や、こだわりを感じる作品が少ない点でした。内容に加えて、絵を見る楽しさも感じられると、作品全体の品質がグッと上がると思います。最後に、このような貴重な機会をご提供いただきましたnote様と素晴らしい作品を生み出されたクリエイターの皆様に心より感謝申し上げます。
新潮文庫nex
新潮文庫nexからは受賞作を1作品、入選として1作品を選出させていただきました。審査した作品は、どれも甲乙付けがたく、バラエティ豊かで、斬新な発想や切り口で、読者を楽しませようと趣向を凝らしてあり、とても楽しく読ませていただきました。応募くださった皆様、ありがとうございました。受賞作はその中でも一際、読者を面白がらせようという仕掛けがあり、編集部満場一致で選出しました。
ダイヤモンド社
今回の選考では、ビジネス部門にて3名、レシピ部門にて1名の方に、入選を出させていただきました。ビジネス部門では、ご自身の体験を丁寧にお書きくださった方もいれば、ノウハウや理論を体系的にお書きくださった方もいて、いずれも読み応えがありました。ただ、書籍にする上では「客観性のある信頼できる体系があり、かつ、事例や体験を通して読者に具体的にイメージしてもらう」ことが重要と考えており、その両者を押さえた作品は見当たらなかったため、メディア賞は見送らせていただきました。次回の選考も楽しみにしております!
ディスカヴァー・トゥエンティワン
ディスカヴァーからは編集部賞1作品、入選として2作品を選出しました。この3点は内容の面白さに加えて、「きっとまだまだ刺激的なノウハウをお持ちだろう」という強い期待を感じさせてくれました。他にも魅力的な作品は数多くありましたが、ビジネス書として重要な「読者の課題を解決できるか」という視点の有無で最終的な評価の差がついたように思います。独自性や再現性を意識することで、より素晴らしいコンテンツになるのではないでしょうか。次回も期待しています!
テレビ東京
3回目の参加となった今回、テレビ東京賞1作品・入選2作品を選出させていただきましたが、他にも衝撃を受けたエッセイや目の付け所が新しい漫画原作などが沢山ありました。過去2回のテレビ東京賞作品はいずれもドラマ化させていただき大きな反響を呼んでいます。今回の作品も「不倫」「復讐」などがっちりトレンドをとらえた内容なので今後の展開が楽しみです。未完成だけどキラリと光る才能に出会えるのがnoteの魅力だと改めて実感しました。
東洋経済新報社
今回、「自分もやってみたい」「コンテンツとして深掘りできそう」といちばん感じさせてくれた『2時間かけてスケジュールを立てれば、勉強も仕事もうまくいく』(三宅孝之さん)を、編集部賞に選ばせていただきました。
その他の作品も、それぞれ個性的でキラリと光るものばかりでした。「頭で考えたもの」よりも「自分の体験」、それも「ずば抜けた体験」をもとにした作品が多く、note執筆陣のポテンシャルの高さを改めて実感しました(それゆえ、選考は大変でした…)。来年も楽しみにしています。
双葉社
今回初めて創作大賞に参加させていただきましたが、小説もエッセイも非常にクオリティが高く、社内選考会は盛り上がりました。ミステリー部門の作品と長瀬ほのかさんの『古生物学者の夫』(エッセイ部門)で争いましたが、長瀬さんの愛と魅力に溢れたエッセイをもっと読みたいという声が多く、『古生物学者の夫』が受賞となりました。小説部門はテーマとキャラクターがよくても、設定が甘く話の運びが強引な作品が多かった印象です。物語の細部をもっと突き詰めていただきたいと思いました。来年も素晴らしい作品と出会えることを楽しみにしております!
文藝春秋コミック編集部
創作漫画部門の作品を拝読いたしました。ジャンルの指定がない賞だからこそ、さまざまな物語に出会うことができ、まるでおもちゃ箱のような賑やかさが楽しい選考でした。その中で受賞作は画力という一点だけでも一目見て惹かれるものがありました。作品を発表する場が増えた現代だからこそ、「かきたい事」に加えて他者と違った自分の武器を研ぎ澄ませていくことが、人の目に留まる作品に繋がるのだと思います。
別冊文藝春秋
今年はホラー小説部門に参加いたしました。新しいクリエイターを世に送り出したい、という思いで臨みましたが、今回は受賞作なしとさせていただきました。どの作品も面白く拝読しましたが一方で、「これを編集部から送り出したい!」という思いには至ることができませんでした。ジャンルの特性上、過去作の影響なしに世界は作られないですが、それを越えるアイディア、迫力、文章力など+αを求めてしまったのかもしれません。今後もnoteから新たな才能が生まれることを願っています。
プレジデントオンライン
編集部全員でビジネス部門の作品を読ませていただき、メディア賞1作品、入賞候補2作品を選出しました。同部門の応募作は、ご自身の体験に基づいた読み応えのある作品が多く、審査がとても楽しかったです。マスメディアでは見つけられない日本中で奮闘する無名のビジネスパーソンたちとの出会いがnoteという場にはあります。このような貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
ポプラ社文芸編集部
昨年に続いて参加させていただき、ありがとうございました。応募くださった原稿についての印象としては、最後の一文を読むまで判断を留保する作品が多く、総体的な水準がとても高かったと感じました。一方で、「ぜひこの作品を書籍化したい」と思わせてくれるような突出した魅力をもつ作品に出合うことが適いませんでした。バランスの取れた面白さではなく、欠点は多いが魅力がズバ抜けている、そんな作品の登場を期待しています。
U-NEXT Comic編集部
多様な作品を編集部一同、楽しく拝読させていただきました!特に作画についてはコマの使い方や構図の上手さなど、今後に期待できる作家様がたくさんいらっしゃいました。一方で、ストーリーについては「誰に向けた作品なのか」が明確ではない作品が多い印象を受けました。今後は作品を作る際にぜひ読者を意識してストーリーを執筆していただければ一層多くの読者様に読んでいただけると思います。みなさんの次回作を楽しみにしております。
note
創作大賞2024は、ホラー小説、創作漫画、ビジネス、レシピの4部門を新設し、昨年を上回る21メディアに審査に参加いただきました。応募総数は昨年の約1.5倍となる52,750作品となり、たくさんのクリエイターに参加いただけたことを、とても嬉しく思います。作品全体のレベルが年々上がっていくのを実感するとともに、その中でもキラリと光る作品にたくさん出会うことができました。
創作大賞は、クリエイターの創作活動を後押ししたいという想いからはじめたコンテストです。とある受賞者の方が「創作大賞があったから私は小説を書くことができた」とポロッと話してくださった言葉を聞いて、着実にその目標に近づけていることを実感しました。
受賞者のみなさん、どうか自信を持って羽ばたいてください。次の人の夢になってください。これからのご活躍を心から願っています。
最後に、応募いただいたみなさま、感想を寄せてくださったみなさま、参加メディアのみなさまに、心より感謝申し上げます。今後も、「noteを書いててよかった」と思ってもらえるような企画を開催できるよう、運営一同努めてまいります。
創作大賞について
国内ネットコンテンツ市場はこの5年で1.6倍に成長(※)し、ヒット作が生まれる場としてメディアから注目を集めています。書籍化や映像化などに展開される作品のジャンルは、初期のライトノベルやコミックだけでなく、一般文芸にまで拡大しました。
このようなプロ作家としてのデビューは、クリエイターが創作で生計を立てる重要な手段のひとつです。その道すじづくりを、noteは大切な使命と捉えています。毎日4万件以上の多様な作品が投稿されるプラットフォームとしての強みを生かし、長年メディアとの連携を積極的に行ってきました。noteでの投稿がきっかけで300冊以上の作品が書籍化され、さらには舞台やテレビ、映画へと展開されたものも多数あります。
この流れを加速させるべく、プロデビューを目指すクリエイターと多数のメディアが一度に出会う場として生まれたのが創作大賞です。ここから、新たな才能を世に送り出すエコシステムを確立し、日本のコンテンツ産業のさらなる発展に貢献していきます。
※ 出所:一般財団法人デジタルコンテンツ協会『デジタルコンテンツ白書2023』
創作大賞から生まれた作品
創作大賞を通じて生まれる作品のジャンルは、小説からエッセイ、コミックなど多岐にわたっています。これまで15の書籍化や映像化、作品の掲載・連載を実現してきました。
▼作品の詳細