noteエンジニアのキャリアを聞いたら、人生いろいろだった
・アパレルで働く予定だったが気がつけば大規模インフラのエンジニアになった
・ハードウェアからソフトウェア業界へ転向しCTOになった
・大学生のときにプロジェクションマッピングがつくりたくてコードを書きはじめロボット業界にいった
上記に記載したひとたちは、すべて現在はnote社で働くエンジニアです。note社には多種多様なエンジニアがいて、そのキャリアもさまざまです。
今回の記事ではそんなnoteエンジニアの空気感を少しでも知っていただけるように、3人に「どのようなキャリアを歩んでnoteで働くようになったのか」をインタビューしました。
noteは利用者も記事数も急増中。今後もだれもが使えるサービスへ拡大していくために、エンジニアを大募集しています。少しでも考えに共感して、一緒に働きたいという方がひとりでも増えたらうれしい限りです。
アパレル業界で働くつもりが気づけば大規模インフラのエンジニアに - 福井烈さん
2015年5月にnoteに入社。会計基盤チームに所属しリーダーを担当
■経歴
2006年:日本インサイトテクノロジー(SIer)
2010年:ジークレスト
2013年:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
2014年:ウェブ系のベンチャー企業
2015年:noteに入社
■これまでの主な開発経験
・営業向けワークフロー支援システム
・アバター Flashコンテンツ
・カード系バトルのソーシャルゲーム
・パズル&ドラゴンズ
■noteに入社するまでのキャリア
ー そもそもエンジニアになったキッカケはなんですか?
大学では情報系専攻でしたがファッションが好きだったので、最初はアパレル関係に就職する予定でした。でも、内定がもらえずに改めてエンジニア職で就活をして、内定をもらった中から一番激務そうだと思って選んだのがSIerの会社でした。
本当は、3年経ったらエンジニアを辞めてアパレルに再挑戦しようと思っていましたが、プログラミングの楽しさに気づき「もっとコードを書きたい」「自分の携わった製品がどう使われているのか身近に感じたい」と思うようになりました。結局、数年働いてから同じ業界で転職することにしました。
ー 転職した先では希望どおりコードが書ける環境だったのでしょうか?
入社したジークレストではリソースの関係でインフラがメイン業務になりました。インフラが担当であることにはじめは戸惑いましたが、深く知ることで設計や実装の幅が広がっていくのがわかり、「大規模なサービスで特有のスキルを伸ばしていきたい」という気持ちが高まった時期でもあります。
ー そこから2013年にガンホーに転職をしていますが、どのような業務を行っていたのでしょうか?
主にはパズル&ドラゴンズの開発を担当していました。当時のパズドラはDAUが数百万規模でウェブサーバーが数百台くらいの規模であったので、スケーリングを意識した設計実装は勉強になりました。特にnoteが伸びてきている今だからこそ、活きている経験です。
■noteに入社した理由
ー noteに入社したキッカケは、なんだったのでしょうか?
「ゲーム以外の分野で、もっと大義のあることに挑戦したい」という気持ちが芽生えたのと、家庭の事情で青森にUターンすることにしていたため、条件に合うフルリモートで働ける会社を探していました。
ー なるほど、その条件に合っていたのがnoteだったんですね
フルリモート前提で内定をもらえた会社はnote以外にも2社あったのですが、代表の加藤さんが面接のその場でフルリモートを許可してくれたことが決め手になりました。
また、noteが明確なミッションを掲げていることもポイントの1つでした。会社は「おもしろいものを作る」よりも「売れているものをつくる」ために「これをやろう」となりがちで、そこに引きずられて開発者が疲弊していくことがよくあるので。
■noteの魅力
ー 福井さんは2015年に入社して6年ほど働いていますが、入社当時と変わったと感じることはありますか?
人数が少ないときを考えると、会社っぽくなりましたね。組織も大きくなって、組織図がちゃんとできたり、制度が新設されたり。
でも会社って人数が増えていくと「政治力が強くなる」「風通しが悪くなる」はありがちですが、いまのところnoteでは感じていません。経営陣がマインドを常に共有しているからでしょうか。開発のスピード感もそこまで変わらないし、そういった部分は素直に感心します。
ー 入社してから自分自身が変わったと思う部分はありますか?
noteの掲げているミッション・ビジョン・バリューに沿って行動するようになったところでしょうか。自分が行動を選択するうえで「それって本当に大きな視点で考えたときにどうなんだろう?」と、自分の中での行動指針になっている部分があります。
「社員が共感している」は言葉尻だけでは、綺麗事に聞こえやすいですよね。どの会社も言ってますし。入社すると加藤さんが言っていることの一貫性は感じられますが、中に入らないと分かりづらい。でも、評価される指標も自分が判断するときの軸もミッション・ビジョン・バリューに沿ったものであることは、余計なストレスが少なくてありがたいです。
■ noteに来てほしいひと、向いているひと
ー noteに入社してほしいエンジニア像はありますか?
フェーズや規模によって、求められることが変わってくるので、どんな環境でも自分のポジションを確立できるエンジニアがいいですね。一緒に働く以上は、家族と同じくらい時間を過ごすことになるので、吸収し合って高め合えるような人だと個人的にはうれしいです。
ハードウェアからソフトウェアの世界へ - 森 豪基さん
2020年8月にnoteに入社。データ基盤チームに所属。
業務ではデータマート開発をメインで担当
■経歴
2012年:バッファロー
2014年:カヤック
2018年:同グループ会社のCTO
2020年:noteに入社
■これまでの主な開発経験
・無線ハードウェアの開発
・技適取得
・AWSでのインフラ構築
・Ruby on Railsなどでのサーバーサイド
・LPなどのフロントエンド開発
■noteに入社する前までのキャリア
ー エンジニアになったキッカケはなんですか?
もともと大学では電子情報を専攻しており、ソフトウェアもハードウェアも勉強していました。就活ではどちらにも仕事で関われそうな会社を探し、バッファローに入社しました。ただ大きい会社なので希望どおりの配属にはならず、最初は無線などを扱うハードウェア系の部署でした。
ー 具体的にはその部署でどのような業務を行っていたのでしょうか?
製品の基盤設計を行い、生産会社からあがってきた基盤が仕様を満たしているかを確認していました。必要があればハンダゴテで抵抗などの差し替えを行い、設計の再提案をして改善していきます。また、工場に直接行って生産が適切に行われるかのチェックも行います。
無線は電波法も関わっているため、技適の取得も必要です。基準に適合した設計をし、技適証明を取得するために開発した基盤を持って認証機関で試験を受けます。また、ハードウェアは小さな間違いでも数百万の損失になることもあるため、説明書や外箱に書かれている文書などの確認も大事な仕事でした。
ー 業務でコードを書く機会はまったくなかったのでしょうか?
途中からソフトウェアの部署に異動でき、暗号化USBフラッシュメモリのソフトウェアをC++で作る業務をしていました。ただ、ハードウェアの会社だったためハードウェアについて詳しい先輩は多かったのですが、ソフトウェアについて参考にしたいと思えるひとが周りに見つけられずモヤモヤしていました。技術書に書いてあるような生産性の高い開発も行ってみたいなと。当時はコードもzipで管理しているような状態でしたから(笑)
ー それはなかなかつらい環境ですね……
そこで作業しているうちに「今の環境でずっとやっていくのはどうなんだろうか」と考えはじめ、ソフトウェア専門の会社に転職することにしました。
ソフトウェアの会社はあまり知らなかったので、応募して連絡が最初にきたカヤックの面接を受けることにしました。行ってみると、その日に社長面接まで一気に進み、次の日すぐに合格と言われ、そこで転職を決め、翌月には愛知から神奈川に引っ越していました(笑)
ー 勢いがすごいですね(笑)ハードウェア業界からソフトウェア業界への転職に戸惑いはありませんでしたか?
「ちゃんと製品をつくる」ということに対してのギャップはすごく感じましたね。ハードウェアでは製品にミスがあれば、数千万の損失がでることもあり取り返しがつきません。ウェブはその真逆で「とにかく出そう」というスタンスなので、カルチャーショックのような驚きはありました。
ー なるほど、カヤックに入ってからも学びが多かったんですね
ウェブの知識がゼロの状態で入社させてもらい、最終的には子会社のCTOまでさせてもらえるようになったので本当に感謝しています。
■noteに入社した理由は?
ー カヤックから転職するキッカケは何かありましたか?
CTOを1年半やっていた子会社のエンジニアチームが機能するようになったのと、会社との方針に違いを感じるようになったのがキッカケです。カヤックに在籍してから5年経っていましたし、これまでの経験も活かしつつ、新しいことに挑戦できる環境を探すことにしました。
ー そのときにnoteを選んだ理由はあったのでしょうか?
転職先の条件として「自社サービスを運営している」「パフォーマンス改善に熱心(大規模で大量のアクセス、データを扱うところ)」を挙げて探していたとき、転職エージェントからnoteを紹介してもらい興味を持ちました。
noteはもともとサービス的におもしろそうだと思っていましたし、最終面接で代表の加藤さんとお話したときに技術的な領域にあかるいことがわかって好印象を受けました。
■noteの魅力
ー 入社してよかった点などはありますか?
まだ入社して半年くらいなのですが、やりたかった大規模なデータを扱うことにすぐ関われたり、個人に裁量が任されているのは働きやすい点だと思います。僕はAWS Glueなどを使って「大量のデータ集計」「要求された単位で集計したデータを返す」部分の開発をしているのですが、技術検証から設計まで権限を持って進められ、楽しく開発できています。
ー 会社の雰囲気はどういった印象を受けますか?
平和で働きやすい会社です。いい意味であまりベンチャーを感じません。チームメンバーやトップも含めて、建設的な議論ができるのはいいですね。とりあえず「売上げ売上げ」で突発的に開発案件が浮上するようなこともなく、サービスの文化を大切にしつつ技術的負債も解消しながら開発できる点がとても良いと思います。
■noteに来てほしいひと、向いているひと
ー 「noteにはこういうエンジニアが向いていそう」などはありますか?
技術も好きだし、みんなと話して高めあっていきたい、いいものを作っていきたい、というタイプのひとが合うと思います。
逆に一匹狼タイプは向いてないかもしれません。「みんなで議論して決めよう」という文化があるので、一人で決めて勝手に進めていきたいタイプだと難しいなと感じます。
プロジェクションマッピングを自分で作るためにコードを書き始めた - 深谷 泰士さん
2020年9月にnoteに入社。開発カイゼンチーム所属
■経歴
2011年:SIer
2015年:ウェブの開発会社
2016年:GROOVE X株式会社(LOVOTの会社)
2020年:noteに入社
■これまでの主な開発経験
・ウェブのフロントエンド開発(キャンペーンサイト、コーポレートサイト、業務向けアプリケーション)
・ロボットのスマホアプリ開発、アニメーター向けのツール開発、イベント用アプリケーションの開発
・プロジェクションマッピングを用いたインスタレーションの制作
■noteに入社する前までのキャリア
ー プログラミングを始めるキッカケは何だったのでしょうか?
大学でインテリアデザインを学んでいたときに、たまたま見たプロジェクションマッピングを見て感動し、自分でもつくってみたくなりました。色々と実現できるツールを探したのですがいいものが見つからず、自分でプログラミングを勉強しはじめたのがキッカケです。
はじめはプロジェクションマッピングのためにモーション・グラフィックス寄りの勉強からスタートして、Processingを使ってつくるところから始めていきました。
ー なるほど、そこからエンジニアになったんですね
はい。ただ就職活動をするときも、プロジェクションマッピングをやりたいものの、当時いた名古屋にそういう会社はありませんでした。とりあえず、SIerの会社で働きはじめたのがスタートです。
ー そこではどんな業務をしていたのでしょうか?
初めての業務は、工場長が作成したCOBOLのプログラムをACCESSに置き換える仕事でした。そこから、自動車部品の部材管理表の設計業務を担当したのですが、要件定義が一年以上かかる巨大なプロジェクトでしたね。複雑な要件の設計を経験できたのは良い経験でした。
しばらくしてから「名古屋のウェブ開発会社が、プロジェクションマッピングをやっている」という噂を聞きつけて、すぐに転職を決めました。
ー ようやく念願のプロジェクションマッピング業務につけたんですね
広告会社だったのですが、フロントエンドエンジニアとして働きながら、イベント業務やインスタレーション用のプロトタイプの制作もしていました。あとはプロジェクションマッピングやクロマキーで合成する映像など。
↓実際に深谷さんが担当されていたイベント
仕事としてやってみて、やりたかったことを実現できた感覚はありました。業務の中で、openFrameworks、Raspberry Piや、IBM Watsonなどの技術を組み合わせて、アイデアを形にすることは面白かったですね。
— そこから、どうしてロボット業界に?
もともと会社にPepperが置いてあり、企画するイベントで使用したり、自分の結婚式でも使っていたので「センサーの組み合わせという観点では、ロボットもプロジェクションマッピングと同じ流れだな」と思って興味があったんです。
自分の創作モチベーションは満たされたので、エンジニアとして新しい挑戦をするためにロボットのスタートアップに転職することにしました。
■noteに入社した理由
ー noteに入社したキッカケはなんですか?
2020年1月に双子が産まれたのと、コロナという状況もあり、働く環境を変える必要が出てきました。ロボット業界は幅広い技術を追わないといけないため、勉強すべき技術分野をもともと主軸にしていたウェブ業界に絞ろうと。
noteに決めた理由は、一番影響範囲が大きいプロダクトだと思ったからです。今まで仕事でお世話になったひとたちがみんなnoteを使っていたので、自分の開発で還元できそうだなと。
■noteの魅力
ー 入社してよかった点はありますか?
チームに分かれてはいますが、横断的にメンバーを集めて開発するなど自主的な動きがあるのは、すごくいいなと思いますね。
あとnoteでは会議づくしで作業時間がなくなるということがないのも、やりやすいですね。
■noteに来てほしいひと、向いているひと
ー noteにはどんなひとが合っていると思いますか?
noteのフロントエンド開発は、かなりスピード感があります。ただユーザーも増えて大変な時期で、パフォーマンスも求められています。そういったことを楽しめる方なら、あっているんじゃないかなと思います。
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今回の記事は、ここまで!次回、また違うひとの経歴に迫ります。
▼noteを一緒に作りませんか?
Text by megaya