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noteが進むべき方角へと導く。プロジェクトマネージャーの仕事観

「このひとのおかげで、成長とともに複雑化しかけていたnoteの開発が整理できた」
「開発プロジェクトのゴールが明確になったので、新メンバーが加入してもイメージのズレをうまなくなった」

note社内のエンジニアやデザイナー、事業開発からこのように評されるのが、2020年4月入社のプロジェクトマネージャー(以降はPjM)の山田岳人さん。これまでエンジニアやデザイナーがPjMを兼任してきたnote。エンジニアやデザイナーが目の前の業務に専念し、開発やカイゼンにさらなるドライブをかけていくために新設されたばかりのポジションです。

山田さんはいったい何者なのか。そして、新たなポジションにも関わらず、いかにして入社まもない山田さんがnoteにおいて必要不可欠な存在になったのか。

今回の #noteのみんな では、PjMの山田さんにフォーカス。いわゆる工数管理を手がけるだけの役割とはひと味もふた味も違う、noteならではのPjM観を語ってもらいました。

「自分の経験を活かして、エンジニアやデザイナーがものづくりに専念できる環境をつくりたい」と考えている方は、ぜひご覧ください。

noteが正しい方角へ進むために

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山田岳人(やまだ・たけと)
プロジェクトマネージャー。GMOペパボなどでバックエンドエンジニアを経験後、アマゾンジャパン、ユニクロでECのウェブプロデューサーを担当。2020年4月、noteに入社。エンジニア経験を活かし、機能開発側のプロジェクトマネージメントを担当。

ーまずnoteのPjMと一般的なPjMの違いについて教えてください。

noteにおけるPjMの大きな特徴としては、PdM(プロダクトマネージャー)の視点も求められることです。

一般的なPjMといえば、エンジニアやデザイナーをアサインして、工数管理をする指示者のイメージが強いかもしれないのですが、noteの場合は少し違います。

エンジニアやデザイナーもそれぞれが自走できるハイパフォーマーが揃っているため、“工数管理をするだけ”のポジションは必要ありません。実際、これまでの機能開発では、エンジニアやデザイナーがPjMをになってきました。

ほかにもPjMといえば、サービスをローンチしたら役割を終えるものがほとんど。しかし、noteの場合は、ローンチ後もユーザーの声や実データを取得して、開発チームにフィードバックします。ひとつのサービスに関わり、カイゼンを重ねて続けていくという意味で、PdMの要素も色濃いといえるでしょう。サービスそのものと向き合い、より良くするためにコミュニケーションをとっていく。それが、noteのPjMです。

ー“より良くするためのコミュニケーション”とは、どういうことでしょう?

エンジニアやデザイナーが向かうべき道を間違えないように標識をつくって誘導していくイメージです。サービスそのものの方向性が間違っていないかを判断するのはCEOの加藤さんやCXOの深津さんなので、PjMはエンジニアやデザイナーより先回りして方向性を確認します。正しかったら「みんな〜こっちで合ってるぞ〜」と呼んできて、もし間違っていたら「ちょっと一旦ストップ!」と止める。そんな役割ですね。

ただ、加藤さんも深津さんも明確な正解を知っているわけではないんです。私がすべきはおふたりが正しい判断をするための材料を提示すること。開発チームのみんなで方向性を話し合って、ひとつに集約した意志をプレゼンして、ときには議論もします。トップダウンではなく、経営陣や開発チームと一緒につくっていくところはすごくおもしろいですね。

元エンジニアのアドバンテージと緻密なコミュニケーション

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ーハイパフォーマーが揃っているチームのPjMとしての難しさもありそうです。

たしかにエンジニアもデザイナーもPjMとしての能力がある環境で、専任としての立ち位置を築いていくことには苦労しています。

これまでの職場で、テクニック論を語るエンジニアやデザイナーはたくさん見てきました。ところが、noteだと会議やSlackで「それって本当にクリエイターのためになる?」という本質的なやり取りが日常的に出てくる。視座が高く、視野が広いんですよね。闇雲に手を動かすのではなく、だれもが使うプラットフォームになることを見越して開発できるところはすごいと思います。

ー専任のPjMとして意識していることはどんなことですか? コミュニケーションも苦労しそうな印象ですが……。

私がもともとエンジニアなので、基本的にはコミュニケーションにおいて困ったことはありません。機械学習の話など、自分が詳しくない分野のときは、「何を言っているかわからない状態」になるのですが、ちゃんと質問してクリアになるようにしています。

大切なのは、コミュニケーションの頻度を増やすこと、というと聞こえはいいですが、とにかく質問しまくることです。それは開発メンバーに対しても、経営陣に対しても。

noteの特徴として、これまで細かなカイゼンを積み重ねてきているので、システムがすごく複雑化してきています。

たとえば、一時期法人だけに提供していた機能が、“しこり”のように残っていたこともありました。しかも、ドキュメントも残っていない。知っているひとも限られている。だから、聞くしかないんですよね。古株のエンジニアに何度もヒアリングして咀嚼して……ようやく方向性が決まったこともありました。

それは、加藤さんや深津さんに対しても同様。コミュニケーションこそ、自分の果たすべき役割だと考えています。経営層ともすごく距離感が近いからこそ、細かく報告して、きっちりフィードバックももらう。エンジニアやデザイナーが最短距離で開発していけるよう、チームを支えていきたいですね。

いい意味で裏切られた、noteの社風

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ー山田さんご自身の経歴についても教えてください。Amazonやユニクロといった大企業でキャリアを積んできた山田さんがnoteへ入社した決め手とは?

前々職のAmazonで一緒だった坂本さんの紹介です。久しぶりに会ったとき、noteのことをすごく楽しそうに話していたことが印象的でした。

当時、私はユニクロで制作チームの工数管理などのマネジメントも担当していたのですが、自分の成長が頭打ちしている感覚を覚えてしまっていました。大企業にはないnoteのスピード感、より経験やスキルを積める環境、自社サービスであること、ユーザーファーストのスタンスに惹かれました。

また、以前はブログや写真などをやっていたのですが、仕事に忙殺されてまったくできなくなっていました。「noteならクリエイティブな感性がよみがえるかもしれない」と思えたことも決め手のひとつです。

当初は「エンジニアでどう?」と言われていたんですが、とてもじゃないけど現役のみなさんと肩を並べられる自信がなくて。「PjMというポジションを新設した」という話を聞き、あらためて面接に臨みました。

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ー入社してギャップを感じるようなことはなかったんですか?

ないですね。ものすごく働きがいのある環境で、「自分の選択は間違っていなかった」と確信しています。

「いい意味で裏切られた」のは、社員のみなさんがnoteに書いていることと実際の社風に相違がなかった点です。社員のnoteには、会社に対してすごくポジティブなことが書かれているので「会社からそういうお達しが出ているんだろうな」と疑っていたのですが、本当にポジティブだった。しかも、会社から要望されることもありませんでした。

普通これだけの規模の会社になれば争いや派閥みたいなものもありそうだけど、それも一切ない。かと言って、馴れ合いもない。noteというサービスをよくするために、ひたすらに同じ方向に走っている。これって簡単にできるようで、なかなかできることではないんですよ。そういう意味での真っ直ぐさには驚きました。

ーでは、最後にnoteのPjMとして今後一緒に働きたいのはどのような方か、教えてください。

エンジニアやデザイナーが働きやすい場所を一緒につくっていってくれる方ですね。もう少し具体的にいうと、成果物を作るうえで「これとこれの開発が必要で、この部分にはこういう注意が必要」などとエンジニアとスムーズにコミュニケーションが取れて、かつリーダーシップを持てるひと。

かといって、ワンマンタイプでは合わないと思うし、「PjMとして工数管理をしてきました」というだけでは難易度が高いと思います。加藤さんが知識もスキルもエンジニア並みなのでごまかしは通用しないし(笑)。エンジニアのバックグラウンドをお持ちのPjMの方が、noteを選択肢のひとつに入れてくれたら嬉しいですね。

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ーたしかに他の社員の方からも「山田さんは元エンジニアだからSQLも使えるし、コードベースの話も汲み取ってくれるからすごく仕事がしやすい」という声がありました。自社サービスをオーナーシップを持ってグイグイとリードしていく醍醐味を味わえるのは、noteのPjMならではかもしれませんね。ありがとうございました。

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Text and Photo by 田中嘉人

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