経理こそ、組織課題にコミットすべき。公認会計士からnoteにキャリアチェンジした男の証言
見出し画像

経理こそ、組織課題にコミットすべき。公認会計士からnoteにキャリアチェンジした男の証言

noteの財務経理リーダーの平山さんの前職は、監査法人で働く公認会計士。難関と呼ばれる公認会計士試験に合格したのが、大学4年時。卒業後は、監査法人に入職し、主に上場企業の監査業務を手がけてきました。

2020年7月、平山さんは新たな道としてnoteで働くことを選びます。なぜ平山さんは「監査法人の公認会計士」から、「noteの財務経理」へとキャリアチェンジすることにしたのでしょうか。そこには、公認会計士としてさまざまな企業とやり取りするなかで芽生えた組織の財務経理部門への課題意識がありました。

公認会計士として目の当たりにした財務経理部門の課題

ー 監査法人からnoteへ。ずいぶん思い切ったキャリアチェンジのように感じるのですが……。

確かにそう思われるかもしれませんね。憧れて取得した公認会計士の資格でしたが、できることに限界を感じたことが大きな要因です。

真剣に語る平山さんの写真

平山 雄輝(ひらやま ゆうき)
大学在学時の2010年に公認会計士論文式試験に合格。卒業後の2011年に監査法人に入所。小売業から半導体関連企業、アパレル系など幅広い業種の監査に携わり、IPO準備企業や1兆円規模のグローバル企業の監査チームのマネージャーも経験。2020年にnoteへ入社。Twitter / note

たとえば、さまざまな企業を担当していると財務経理部門の仕事に疑問を感じることがあります。言葉を選ばずにいうと「社内で降りてきた会計情報を処理するだけ」になってしまい、過程にまで意識が及んでいないことがあります。社内の誰よりも「なぜ会社の数字がこう動いたのか」「情報の伝達フローを変えられないか」といった問題提起や改善提案をしやすいポジションなのに、当事者意識が低いと気づきが及ばないわけです。結果として、不正やミスの発生にもつながりかねません。

経理は会社の業務フローのなかでは下流に位置するので、一連の工程における無駄やミスに気づいて「こうしたらいいのに」という発見をしやすいと思っています。でも、昔からの習慣にとらわれやすい部署でもあるので、上司の意向などで提案が通らず、モヤモヤを感じながら働いているひとも多いはず。わたし自身「もっとこうしたらいいのに」というもどかしさを抱えながら日々過ごしていました。しかし、公認会計士はあくまでも第三者なので、クライアント社内の体制にまでは口出しできない。そこで行き着いたのが、「自分が会社のなかで働く」という選択肢でした。

ー なぜnoteだったのでしょう?

大きく分けて2つあります。1つは、監査法人で出版業界やメディア業界のクライアントと接するなかで感じていた課題を解決する可能性があるビジネスを展開していたからです。

noteがつくろうとしているのは、新しいメディアのエコシステム。オンライン上でコンテンツを発表して、流通させて、収益化する。これまで書籍であればさまざまな会社が分業していたエコシステムが、まだデジタルでは確立されていません。その新しい仕組みをつくろうとしていて、出版やメディア業界の抱える課題を解決する可能性を秘めていると感じました。

図:既存メディアのエコシステムは創作と流通と収益化が分業されていた。noteは創作のエコシステムがnote内で完結することを目指している

もう1つは、「note pro」の存在です。わたし自身、前職では自社採用にも関わっていて採用サイト作成にも協力していたのですが、数百万円のコストをかけてつくっても想定しているターゲットにたどり着いてもらうのは至難の技です。ところが、note proを活用すれば気軽に制作できて効率的だし、noteというたくさんの人が集まる街のなかで見つけてもらいやすい。他のCMSの市場を1%でも奪えたら、それだけでもすごい規模ですからね。

とはいえ、採用されるかはすごく不安でした。財務経理としての実務経験があるわけではなかったので。「自分には厳しいだろう」と思いつつも、CEOの加藤さんやCXOの深津さん、他の社員のみなさんのnoteを読んでいるうちに、入社意欲はすごく高まりました。無事内定をもらえたときは、本当に嬉しかったですね。

経費精算の手間を省き、本業に専念できる組織へ

ー 入社後はどういった仕事を担当しているのでしょうか?

財務経理リーダーとして、経理業務や決算業務、さらにはビジネスサイドの会計まわりにおけるフローの整理・構築なども進めています。

ありがたいことに、入社後に戸惑いややりにくさを感じることはまったくなかったですね。すでに経理として活躍されていた中澤さんがつきっきりでオンボーディングを手伝ってくれたので。一般的に経理の方は「公認会計士」を“監査でうるさく言ってくるひと”くらいに思っているケースは少なくないし、そもそも「経理未経験の公認会計士」が入社してきたら扱いかたに困ることもあると思うんですが、中澤さんはそんな素振りすら見せずに向きあってくれたので、感謝の気持ちでいっぱいです。おかげで、入社から1〜2週間で会社の全容と課題を把握できました。

平山さんの手元写真

ー どういったところに課題を感じていたのでしょうか?

正直、修正しなければいけない点は大量にありました。まずは自社で正確な決算をスケジュールどおりに締めること。とても基本的なことですが、それまではマンパワーが足りず難しい状態でした。

経理チーム内はもちろんですが、ときにはエンジニアとも打ち合わせを重ね、問題をひとつずつ取り除いていきました。たとえばnoteのプラットフォーム上で走る、毎月何十万件にものぼる決済。それらのデータから会計処理に必要な情報を正確にまとめて、スケジュール通りに決算へ落とし込むという部分に一番時間を費やしました。

ー 公認会計士の視点が活きていると感じることはありますか?

それでいうと、内部統制を意識したフローの整備ですね。たとえば、noteのコンテストは、協賛企業からの発注金額から、クリエイターへのお手本作品や審査でお支払いするギャランティーを引いて……と複雑な処理が必要なのですが、これまでは各担当ディレクターと経理が個別にやり取りして詳細を把握して対応していました。そこで、ワークフローで申請でき、かつ共通のスプレッドシートで案件管理できる体制を構築。「経理がマンパワーで頑張る」のではなく、上流部分からテコ入れし、スマート化を推進していけるのは公認会計士の経験があってこそだと思います。

もう少し細かいところでいうと、経費精算のプロセス。当社ではリモートワークが主流になったので、出社のたびに往復の金額で交通費申請して、経理が1件ずつ処理。労務が給与に反映するというプロセスでした。そこで、コーポレートIT・労務と連携を取り、社用PCが会社のWi-Fiをキャッチした回数で出社日数をカウント。いちいち申請しなくても、経費処理できる仕組みが完成しました。社員の経費精算の手間を削減して、それぞれが本業に専念できるようになれば、これ以上の生産性向上はありませんからね。

現状に物足りなさを感じている経理のみなさんへ

ー 平山さんは課題を発見する力にすごく長けている印象を受けます。

そうでしょうか……あ、でも公認会計士に必要なスタンスのひとつに「職業的懐疑心」という言葉があります。

平山さんの取材風景写真

たとえば、クライアントの売上が増えたときに「なぜ売上が増えたんですか?」と問いかけて「商品が売れたから」という回答だけで終わらせない。懐疑心を持って、市況や経済状況と照らし合わせながら、変なところがないかを考える癖がついているので、「ここおかしいぞ?」という点には気づきやすいかもしれません。

ただ、「職業的懐疑心」があったとしても、発信や提案をしなければ解決には導けません。その点、noteは部署の垣根がないので、「ちょっと相談させてください」「チームの定例におじゃましていいですか」といったコミュニケーションがものすごく取りやすい。経理はどうしても他部署とのコミュニケーションをためらいがちで、他部署からも「なんか面倒なことを言われそう」と敬遠されがちなポジションではあるのですが、少なくともnoteに入社してからは壁を感じたことは一切ありません。

ー ということは、現在財務経理部門にいて「これおかしい」と思うことがあるのに、発言できていないひとにとってはイキイキと働くことができそうですね。

おっしゃる通りですね。これまでの財務経理のお仕事に疑問や課題を感じていた方にこそ、来てほしいです。

加えて一般的にスタートアップは1プロダクトの企業が多いですが、noteの場合、CtoCプラットフォームのnote、BtoBのSaaSサービスのnote pro、BtoCでコンテンツを提供するcakes、さらには企業スポンサードのコンテストのようなビジネスモデルまで幅ひろく体感できる。これだけの経験を一度につめるなんて、なかなかないですよ。

もちろんnoteはまだまだ大きくなる会社ですし、まだまだスマート化しなければいけない業務もたくさんあります。ビジネスモデルや業務フローの全体を見据えて、仕組みを変えるような動きもできるので、現状に物足りなさを感じているような方にはぜひお越しいただきたいですね。

ー 経理というと「正確」「丁寧」といった“守り”のイメージが強いですが、noteなら“攻め”にも転ずることができるわけですね。

わたし個人としては、単に経理事務をするだけよりも、会社を動かす一員として働いた方が楽しいと思っています。

わたしたちの仕事の究極の理想は、「コーポレート部門が何も管理しなくてもいい状態」をつくることです。いまも月末や月初には泥臭く働いていますが、本来であればそれすらなくなればいい。「あれも大変、これも大変」と言っているだけだなんて、クリエイティブではないですよね。テクノロジーを活用して業務をスマートに、会社をさらに大きくする源流となる醍醐味を味わえる方と一緒に働きたいと思います。

会社のエントランス前で微笑む平山さんの写真


▼noteを一緒に作りませんか?

Text and Photo by 田中嘉人

この記事が参加している募集

社員紹介

最後まで読んでくれた方へ。note社の様子や採用情報などをTwitterで発信しています。

note株式会社は、2011年12月8日に生まれました。
“だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。“をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。note(ノート)では、クリエイターが各自のコンテンツを発表してファンと交流することを支援しています。cakes(ケイクス)は、cakes発のベストセラーを多数輩出しています。